移り気な太陽

太陽活動と地球環境との関わり

移り気な太陽

太陽活動から気候変動メカニズムを探る

著者 桜井 邦朋
ジャンル 天文学 > 天文物理学・宇宙物理学
出版年月日 2010/11/15
ISBN 9784769912323
判型・ページ数 4-6・172ページ
定価 本体2,100円+税
在庫 在庫あり

この本に関するお問い合わせ・感想

昨今の異常気象の原因は炭酸ガス。その常識は、科学者の目からみると疑問だらけである。本書は、気候変動に果たす太陽の役割を、著者の半世紀にあまる多大な研究成果から解明する。そこから太陽の自転速度、黒点、宇宙線、惑星間磁場等との地球気候の因果関係が見えてくる。腹の据わった科学者の“事実をして語らしめよ”という説得力のある言葉が心にしみる一書。
姉妹本として「“不機嫌な”太陽」もおすすめ。


はじめに

地球温暖化(global warming)に対する懸念が、世界の多くの国の科学者たちにより表明され、その原因は、人類の産業活動から排出される炭酸ガス(CO2)の大気中における蓄積によるのだ、とされている。このガスの排出をいかに押さえ、地球環境を維持するかについて、各国の首脳による国際会議や、多くの人々による作業部会が頻繁に開催されるようになっている。しかしながら、先進諸国と発展途上諸国との間では、炭酸ガス(CO2)排出をめぐる規制条件などでは合意に至らず、今後にいろいろな課題を残したままとなっている。
 本書で、著者の私が意図したのは、地球温暖化の原因が炭酸ガス(CO2)の大気中への蓄積にあるのだと示唆する、国連内部に設置された“気候変動に関する政府間パネル(IPCC)”による評価については、一応傍らにおいておき、気候変動に果たす太陽の役割について、現在手に入れることのできるいろいろな観測データを分析し、明らかにすることであった。そのような試みのために、かなりの数にのぼるグラフが使われることになったが、それらを丁寧に見て頂くことで、本書を手にされた方々に、著者の意図を了解して頂けるだけではなく、過去一二〇年余りにわたって進んできた地球温暖化の真の原因について考えて頂けるものと確信している。
 本書で示されるたくさんのグラフを、偏見をもたれることなく見て頂ければ、地球環境の維持に果たす太陽の役割について理解し、更に、地球温暖化の原因がどこにあるのかについても見通して頂けるはずである。著者の私は、このように確信しているのである。グラフに示されている事実が、私たちに語りかけてくれるからである。(後略)

まえがき
プロローグ 政治問題と化した“地球温暖化”
第1章 “地球温暖化”とは何か―内因説と外因説―
 地球環境の成り立ち― 太陽・地球系というシステム―
 内因説― 人類の産業活動との関わり―
 外因説― 宇宙空間からみた地球環境維持機構にあって―
第2章 内因説の推移―温暖化物質の循環と蓄積効果―
 地球温暖化は西欧産業革命に始まる
 温暖化物質の循環と蓄積― 炭酸ガスと水をめぐって―
 温暖化をひき起こすのは炭酸ガスの蓄積だ
第3章 外因説―太陽、星間ガス、地球の公転ほか―
 太陽放射は地球環境維持の第一原因だ
 天の川銀河の構造との因果的な関わり
 太陽圏の構造と宇宙線強度の永年変化
第4章 地球環境の形成―二つの太陽放射:電磁波とプラズマ―
 太陽電磁放射の放射特性と地球環境からの応答
 太陽風と地球磁場との相互作用― 地球磁気圏の形成―
 太陽が地球環境を制御する― “地球嵐”とは―
第5章 太陽放射の長期変動から見た地球環境
 太陽活動と太陽放射との関わり
 太陽圏の構造と磁場― 太陽活動に伴う変調効果―
 太陽活動の長期変動から見た気候の動き
第6章 気候変動の歴史と太陽の変動性
 過去一万年にみられた気候変動― ウルム氷期以後―
 最近の過去千年にみられる気候変動と太陽の動き
 一九世紀半ば以降の太陽活動と気候の関わり
第7章 近未来を予測する― 気候はどう推移するか―
 太陽活動と地球気候との因果的関わり
 現在の太陽の動向を探る― 宇宙線との関わり―
 気候変動を誘発する基本原因は― 惑星間磁場と宇宙線―
 ひとつの予測
エピローグ 科学研究の結果を政治問題とするなかれ
【付録一】 『太陽・地球系』という考え方について
【付録二】 地球大気に対し、保温効果を考慮した際に導かれる地表付近の温度
文献
あとがき

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