ペンギンはなぜ飛ばないのか?

海を選んだ鳥たちの姿―もっと知りたい!海の生きものシリーズ6

ペンギンはなぜ飛ばないのか?

恐竜からたどる様々な姿をした海鳥の不思議

著者 綿貫 豊
ジャンル 海洋生物学 > もっと知りたい!海の生きものシリーズ
シリーズ もっと知りたい!海の生きものシリーズ
出版年月日 2013/10/15
ISBN 9784769914648
判型・ページ数 A5・128ページ
定価 本体2,600円+税
在庫 在庫あり

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ペンギンは空を飛ばず海を泳ぐ海鳥の代表選手だ。海鳥の仲間はアホウドリやウ、ペリカンなど、飛べない鳥や渡り鳥まで及ぶ。空と海の2つの空間をうまく使い分けてきた海鳥たちの進化を比較し、やがて話は恐竜に行き着く。羽や足を使い飛行と遊泳で幅広い環境に適応してきた鳥の姿や運動能力に注目した目新しい鳥類学読本。(中学生~一般向け)


はじめに

 ペンギンはなぜ飛ばないのか? じつは、この問いには3つの意味がある。1つ目はどういった物理的な理由でペンギンは空中を飛べないのかという問題だ。2つ目は飛ばない代わりに海に潜ることはペンギンにとってどんな利点があるのかだ。そして、3つ目はペンギンは長い時間をかけて空を飛ばなくなったのか、それともはじめから飛ばなかったのかという問いだ。1番目の問題に答えるのは簡単だ。翼が小さいから。そのとおり。では、なぜ翼が小さいと飛べないのか? 空中と水中で働く力のちがいと、海鳥のかたちと運動のしくみがわかれば、よりくわしく答えられる。この本ではおもにこの問題について説明する。2番目の問題(生物の“ 適応”、つまり環境の中でいかにうまくやっているかについての問い)と、3番目の問題(生物の進化あるいは歴史についての問い)に答えるのはむずかしい。まだはっきりした答えはないが、これらにも挑戦してみようと思う。  鳥は空を飛ぶのに適した「かたち」をもつ。そのかたちを使って、海へと生活の場を移したのが海鳥たちである(図0-1)。生活の場が海であるとは、食べ物のすべてを海から得ているということだ。彼らの食べ物は海の中にいる魚やイカ、エビなどである。これらを食べるために、海鳥はハトやカラスなどの陸鳥とはちがった特徴をもつ。  その特徴とは運動のタイプだ。海鳥たちの5 つの運動のタイプについて紹介していこう(第2章)。これらは鳥であるという制約のもとで、いいかえれば鳥としての特徴をいかしつつ進化した空中と水中で生活するための5つの工夫である(第3~6章)。また、海鳥が進化してきた数千万年にわたる歴史の中で何度も試されたパタンでもある(第7、8章)。そしてこれらのパタンをもったおかげで最近になって悲劇にみまわれている(第9章)。  海鳥というとどんな種類の鳥を思いうかべるだろうか。港にいる「カモメ」や東京上野の不忍池の「ウ」くらいしか思いうかばないのではないだろうか。じつは、世界には340 種くらい海鳥がいる。そこで、まず海鳥とはどんな「生きもの」なのかを紹介しよう。

第1章 海鳥たち/第2章 海鳥の運動能力/第3章 アホウドリは羽ばたかずに飛行する/第4章 ウミガラスは空中と水中を飛行する/第5章 ペンギンが長く潜れるわけ/第6章 ウは空中と水中で翼と足ひれを使い分ける/第7章 海鳥の進化と運動様式/第8章 翼と足ひれを使う系統/第9章 海鳥たちの悲劇

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