ブリの資源培養と養殖業の展望

水産学シリーズ148

ブリの資源培養と養殖業の展望

ブリ養殖が直面する問題を整理し今後を展望

著者 松山 倫也 編著
虫明 敬一 編著
濱田 英嗣 編著
ジャンル 水産学 > 増養殖
水産学 > 水産学シリーズ
シリーズ 水産学シリーズ
出版年月日 2006/03/20
ISBN 9784769910374
判型・ページ数 A5・134ページ
定価 本体2,600円+税
在庫 品切れ・重版未定

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出世魚の代表格であるブリは縁起が良いとされ、日本の魚食文化で重要な位置を占める。しかしこれまで、天然群の生態には不明な点も多く、安定した種苗生産は天然モジャコに依存せざるをえなかった。本書では近年明らかになってきたブリの生態・資源動向を、そして種苗生産・育種に関する最新の技法ならびに今後の養殖業の展望を紹介する。


はじめに

 現在,ブリあるいはハマチと云えば,スーパーで一年中刺身や切り身で売られている大衆食材のイメージが定着しているが,北陸地方や西日本各地では古くから天然ブリ(寒ブリ)が正月を中心にした冬場に消費され,依然として高級魚として取引されている.これは,従来高級魚であったブリの養殖が1960年代から開始され,その後のたゆまぬ技術開発により,現在では生産高1000億円*を超える業種に成長を遂げた結果,ブリが天然ブリと養殖ブリに商品として二極化してきたためである.このように,ブリは養殖魚のなかで最高の生産高を占めるとともに,わが国の魚食文化においても古来より重要な位置を占め続けてきた重要種であるが,その重要性にもかかわらず,最近まで天然群の資源生態には不明の部分が多く,また,安定した種苗生産が難しいため,養殖用の種苗は依然として天然モジャコに依存する状態が続いていた.しかし,近年,ブリの生態と資源動向に関する新たな研究成果が得られるとともに,種苗生産や育種に関する最新技法の革新,確立により,ブリの安定した種苗供給と育種に新たな展望が見えてきた.一方で,ブリ養殖産業はわが国魚類養殖業の代表的業種であるとともに,魚類養殖業のあらゆる問題を内包した縮図でもあるため,その基本的問題の提示と解明は,ブリのみならず,今後確立が期待されている,ウナギやクロマグロ養殖産業の事業発展を図る際に,先行例として重要な価値をもつものと思われる.このような背景のもと,2005年4月4日に東京海洋大学においてシンポジウム「ブリ-その資源・生産・消費」を開催した.

I . 生物学的特性と生態
1. 年齢・成長・成熟 (山本敏博)
2. 海洋環境と回遊 (井野慎吾・河野展久・奥野充一)
II. 漁業資源
3. ブリ漁業 (村山達朗)
4.放流事業 (藤本 宏・山崎英樹・須田 明)
5.資源評価と管理 (阪地英男・山本敏博)
III. 種苗生産技術
6.ブリの生殖生理 (松山倫也・太田耕平・山口明彦)
7.採卵技法 (中田 久・虫明敬一)
8.種苗育成 (塩澤 聡・山崎英樹)
9.ゲノム育種 (坂本 崇・大原恵理子・岡本信明)
IV. 養殖産業の評価と展望
10.養殖経営の現状と課題 (長谷川健二)
11.ブリをめぐる流通・価格問題 (濱田英嗣)

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