宇宙をみせて

天体観望ガイドブック

宇宙をみせて

楽しい天体観望会を開くためのガイドブック

著者 天文教育普及研究会
水野 孝雄
縣 秀彦
ジャンル 天文学 > はじめての天文学
出版年月日 2013/09/01
ISBN 9784769914624
判型・ページ数 B5・202ページ
定価 本体3,000円+税
在庫 在庫あり

この本に関するお問い合わせ・感想

天体観望会を開くためのノウハウとアイデアを詰めこんだガイドブック。天文学が専門でない教師や指導者のために、丁寧な解説を心がけた。観望対象の天体別、参加者の対象別などさまざまなシチュエーションに対応。雨天曇天時の場合や、空の明るい場所での観望会、バリアフリー観望会など困難な状況への対応策も充実させた。


はじめに

この本は自分で星空を楽しむだけでなく、その感動を多くの人と分かち合いたいという人のためのガイドブックです。初めて天体観望会を開こうとする人にはそのノウハウを、経験のある人にはさらに充実した観望会となるようにさまざまな情報やアイデアの提供を心がけました。
 この本の初版は20 年前に出され、そのコンセプトは新版でも変わっていません。しかし、その間にフィルム写真はデジタル画像に替わり、プロジェクターもパソコン対応のものとなり、天体観望に便利な機器やパソコン・ソフトなどが出回るようになりました。また、天体観望会の指導者も各地で養成され、徐々に増えてきました。特に観望会にとって画期的な出来事として、ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡を夜空に向け、宇宙への扉を開いてから 400 年目に当たる2009 年の世界天文年がありました。日本ではちょうど皆既日食も重なりました。このときに行われた天文イベントの中では天体観望会が最も多かったのですが、その半数以上を天文同好会/愛好者が開催しました。しかし、観望会の開催依頼数はもっと多かったのですが、対応しきれなかったのが実情でした。さらに、2012 年には日本で金環日食が見られ、ますます観望会への関心が高まってきたようです。そのような観望会の開催要望に応えようとする人をこの新版本が後押しできれば幸いです。
 新版では、天体観望会のための新しいハードとソフトへの対応だけでなく、宇宙の年齢や銀河系での太陽位置や恒星進化の分岐となる質量などについての新しい知見をその研究分野の第一人者の確認を得て取り入れました。また、曇天・雨天になった観望会当日におけるメニューの一層の充実を図りました。さらに、観望会の形式として駅前や街角で行うものも紹介しています。これは、通りすがりに気軽に天体を観望できるので、星空に関心を持つ機会を広げ、他の観望会にも参加してみようという気にするかもしれません。
 もちろん、各種の教育機関での観望会実践例は多く掲載しています。特に小・中学校では 2011 年度から全面的に実施されている新しい学習指導要領(“ 脱ゆとり教育”)において、「観察・実験や自然体験、科学的な体験を一層充実する方向で改善」が図られています。天体観望会の開催は学校教育において一層望まれています。この本の「観望天体ごとの進め方」には、天体の観察テーマも載っていますので、児童・生徒にとって自然における科学的な体験にふさわしい自由研究課題が見つかるかもしれません。
 初めての観望会は、まず家族や友人を相手に行うのがいいでしょう。ベテランでも観望会の前にはチェックのために家族や隣人などに観望してもらいます。(後略)

 

[第1部 観望会を開こう]
第1章 天体観望会とは
第2章 観望会を始めるにあたって
第3章 初めて観望会を開く人のために
  3.1 学校にて
  3.2 生涯学習施設にて
  3.3 宿泊観望会
第4章 いろいろな観望会
  4.1 小学校における星の学習会
  4.2 天体の動きを実際の星空で(中学校)
  4.3 夕方に行う観望会(私立中・高一貫校での例)
    4.4 大学における天文施設一般公開  
  4.5 公立天文台で行った天体観望会
    4.6 半田空の科学館の観望会  
  4.7 西はりま天文台における天体観望会
    4.8 大規模観望会と広域ブラックアウト
    4.9 同好会での「星をみる会」
    4.10 “ 街角” 観望会  
  4.11 我が家の気まぐれスターウォッチング

[第2部 観望会の進め方]
第5章 観望天体ごとの進め方
  5.1 星と星座
  5.2 月  
  5.3 惑星
  5.4 太陽
  5.5 日食と月食
  5.6 流星・人工衛星
  5.7 彗星
  5.8 星の明るさと色  
  5.9 さまざまな天体  
  5.10 銀河系と銀河
第6章 困難な天体観望への対策
  6.1 星空環境
  6.2 雨天・曇天時の対策
  6.3 宇宙にふれる

[第3部 資料]
第7章 観望会で役立つ資料
    7.1 参考書,データブック
    7.2 パソコンソフト,Web サイト
    7.3 天体望遠鏡メーカーリスト
    7.4 関連施設(プラネタリウム,公開天文台,宿泊施設)
    7.5 依頼文書・案内文書  
  7.6 観望の好期  
  7.7 天体観望会Q&A(困ったときに見るページ)

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